『快適睡眠のすすめ』を読んで

研究室で無理をしていたら完全に昼夜逆転してしまい,昼に耐えられないほど眠くなるようになって困っていたところ,友人が岩波新書の『快適睡眠のすすめ』という本を貸してくれました.

快適睡眠のすすめ (岩波新書)

快適睡眠のすすめ (岩波新書)

似たような睡眠本としては『「朝がつらい」がなくなる本―ぐっすり眠る、すっきり起きる習慣術。』という本を以前に読んだことがありますが,それに比べると学術的な内容が多く,特に睡眠リズムに関する記述が豊富です.

以下,気になった内容のまとめ.

  • 眠気のリズムには3つある.2時間周期のウルトラディアンリズム,12時間周期のサーカセミディアンリズム,24時間周期のサーカディアンリズム
  • 眠気の程度はウルトラディアンリズム,サーカセミディアンリズム,サーカディアンリズムの順に強くなる
  • 眠気のピークは早朝の4〜6時が最も強く,次に午後の2〜4時が眠い
  • 14時に20分ほどの昼寝をすることは,眠気の除去,生理的覚醒水準と行動的覚醒水準の維持と改善に効果がある
  • 12時の昼寝は14時の昼寝に比べると,行動的な覚醒や実際の作業成績にはあまりはっきりとした改善効果は見られないが,眠気が軽減され気持ちのいい午後の活動が期待できる
  • 午後2時におやつ休憩が30分とれた場合,おやつを食べてもカフェインやティオブロミンが効いてくるのは30分後なので,おやつを10分程度で切り上げて20分間昼寝をする「新シエスタ」の提案
  • 入眠の工夫は体温を上げることであり,体温が下がっていくときに寝付きが良くなる
  • 入浴後10〜15分くらいで汗が引き,体温が下がってくる
  • ジョギングや早歩き,ストレッチなどの軽い運動を30分から1時間くらいすると,体温がぐんぐん上がっていき,2時間くらい経つと下がり始める
  • 運動をして2時間くらい経って,風呂へ入って一汗かいて寝るのが最も望ましい
  • ふとんの中は,温度33度,湿度55%が快適